息子の卒業式で、十和田に出かけました。久しぶりの十和田。主人も同じ大學で、同じところで学んで、まだ子供たちが小さな頃、懐かしいからと訪れたのに、そこでわがこが学ぶとは、偶然以上の何かを感じて、ますます好きになった街です。

ここには、色んな文化があって、様々な歴史があり、例えばここは、その昔、御札で慣れ親しんだ新渡戸稲造さんが築いた街で、一戸二戸三戸…と続き、九戸の次は、まとまって十和田とは、何て感慨深い名付け方だろうと、感心するのは、私だけでしょうか。 

十和田の街の中心に、近代美術館というのがあって、小さいけれど、色濃い美術館には、シンデレラのかぼちゃならぬ、草間彌生さんのかぼちゃが、公園に明るく立っています。 草間彌生さんは、ちょっと樹木希林さんに似た人で、二年ほど前には、フランスのルイヴィトン社とコラボした日本のアーティスト。 

同じくルイヴィトンのディレクターを務めたマークジェイコブスとの対談は、物腰柔らかい言葉と、何度も何度もお辞儀する草間さんに、マークももちろん好感を覚えていたようだけれど、わたしも、何とも可愛らしく、あっという間に、好きになりました。 

日本の美術館は、著作権の問題か、館内は撮影禁止が常。 ここ十和田の近代美術館も、十和田弁で、館内は全て撮影禁止ですから、一切さつえいしないでくださいと、案内されたけれど、こんな北の小さな美術館が、頑張って、頑張って、草間さんだの奈良美智さんだのの作品をどーんと、構えているのに、誰かが撮影して呟けば、あっという間に広がるのに、 

３月半ばの連休に、閑散とした美術館を見て、何だか切なく、何とも悔しく、十和田開発プロジェクトを立ち上げたい！と、思うくらいの私には、なんとも残念な感じでした（涙）