カラスの宝もの

What’s new Lila
カラスの宝もの

2015.04.23

携帯電話を直しに出掛けて、後ろの方のお話を、聞くとはなしにみみにしてしまいました。
どうやら、紛失した電話を止めにいらしたようで、紛失は、また出てくることはありますか？と店員さんに尋ねられて、そのかたはこう仰いました。いやあ、父の携帯なんですが、昨日、カラスに持っていかれたので、もう戻ってこないと思います。

あらまあ！と、はしたないけれど、みみにしてしまいました。耳がダンボになっちゃいました。
掛けてみたら繋がるけど、何処に持っていったかは、探しようが無いですよね。と、そのかたは仰います。昨日、お菓子と一緒に置いてあったのを、カラスが持っていったらしくてと。。

わたしの父は子供の頃、カラスを育てて飼っていました。父は、なぜそうしたかは、聞かなかったけれど、わざわざカラスの巣に登り、小さな雛を一羽取り、それを自分で育てたそうです。
カラスは、利巧で、父の上をとびまわり、そしてなあ、くうちゃん。キラキラしたものが大好きで、ビー玉や、割れたガラスの破片なんかを持ってきたよと。きっと後ろの方のお父様の携帯も、キラキラ光って、カラスには宝ものに見えたのでしょうね。
夜、掛かってきた電話に、きっと着信のライトが点滅したら、さらに幸せな気分になったのだろうなと、申し訳無いけど、妄想してしまいました。

カラスの恩返し。あるといいな。