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気管チューブ
2016.06.22
気管チューブという医療器具があります。
細長いチューブは、なんというでもない、シンプルな形です。でもこのシンプルなものが、手術の際に、生命の危機を救う救世主になります。
全身麻酔でオペを行う場合、どれほど細心の注意を払っていても、やはり呼吸が止まるなどの危機は0ではありません。そんなとき、一旦呼吸をすることをやめたとしても、この小さくてシンプルなものが、呼吸を司る機械と私たちの体を繋ぎ止め、再呼吸に促すいわば、ライフラインなのです。
今から十数年前、院長である主人は、大きな外科手術を受けました。その際初めて自分の為に使われた気管チューブ。主人曰く、
「抜くときがあんなに大変とは思わんかった。犬や猫の気持ちがよくわかった」と、笑。
さて、くだんの気管チューブ、もちろん当院のオペでは必ず使用します。院長は、ごめんね、ごめんね。でも必ずしっかり手術をするから。と、心で辛さを分かち合うそうです。辛くても、絶対に必要なライフラインだから。