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生涯の最後にいただく来世の名前
2018.01.25
先日、主人の母を空の上に送りました。
病院が30年の節目を迎えたのと同じように、人生もたくさんの節目を迎え、
私の父、主人の父、そして主人の母。
私の人生で、かけがえのない人たちを送らなければならない年齢に来たことを、痛切に感じます。
さて今日は、戒名のお話し。
我が家も、私の実家も仏教のお葬式ですので、亡くなると戒名というものを頂きます。
戒名を調べてみたら、「仏教に受戒した者に与えられるもの。仏門に入った証。戒律を守るしるし」とありました。
これから、仏様の身許にゆく為に、仏教の戒律を守りながら、歩んでゆく時の名前なのでしょう。
さて、先日の義母の葬儀の時に、和尚様から良いお話を聞きました。和尚様曰く、
「生前に、なくられた方に何度もお会いして、その方の人となりを見聞き、何年、何十年もの生涯にわたる様子を鑑みて、新しい仏門の道を歩いてゆくにふさわしい名前を、一生懸命考えて差し上げたいと思うのです。」
そう仰いました。
ちなみに、私の父の戒名は、父の囲碁友達でもあり僧侶である、私の叔父の考えたもの。
その中には、徳、真、龍、宝、そして父の名前の文字である勝の文字が入っています。
父が天に召された時、空に稲光が何度も走り、ゴロゴロと雷様が泣いていました。
ああ、辰年の父は、龍になって登ってゆく。自分に厳しく、真っ直ぐで、家族を宝物のように大切にしてくれた父。
そう思っていましたから、私には、父にぴったりの名前を付けて戴いたと思っています。
義父は、仏様のような優しい眼差しの人で、(主人の眼差しもよく似ていますよね)辛抱強く、そして、長年校長として、たくさんの子供達に教え、学びの機会を与え続けました。
その義父の名前には、教、学、そして父の名前の文字の久という文字。
義母は、美しく聡明で、私たちには、心の拠り所のような人でした。
その母に戴いた新しい名前には、空、月、容、そして母の今世の名前の操の文字。
空なるもの、月、これらは仏教界では、徳の高い素晴らしい文字、母はまさに、私たちをおおらかな空のように包み、いつもほんのりと明るい光で照らしていてくれた人でした。
さて、それなら「パパは、(私は主人をそう呼びます、笑)私の来世の名前に何を思いつく?」
と聞いてみました。
「ママは、やっぱり愛とか華とかじゃない?」という主人の言葉は、一緒に歩んで来た道のりで思いついてくれたなら、嬉しい限りです。そして私は、主人にはやはりまず「星、宙」の文字を思いつきます。
我が家にとって、主人は、導いてくれる星であり、宇宙のような大きな存在です。
と、最後に義兄の言葉
「くうちゃん、わしなぁ、昔和尚さんに、ゴルフ好きやから、玉(たま)の文字入れて欲しいわ。って話しんさ」
「和尚さんがそれに答えて、『すみません、玉(ぎょく)は、仏教では本当に徳の高い言葉、ちょっとあんたには付けれません』って言われたんさ」・・・一同爆笑
お天気も優れませんが、皆様にとって良い1日でありますように。